*他愛ない君との時間*

□volume:1
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「ひ…雲雀さん、
袴良く似合いますね……」


「鼻血、出てるよ」


「へ…あっ!……すいません…つい…ι
でも雲雀さんもそんな格好したりするんですね」


「新年の始まりにちゃんとしてなきゃ一年の風紀が乱れるからね」


「……なるほど…それで私もお着物なんですね」


「………………」


「………な…なんですか?……なんか痛い視線ι


「君はこんな格好だけで簡単にサカれるのに、
どうして僕は君のそんな姿を見ても何も感じないのかな?」


「……え…何も感じないないんですか!?」


「うん」


「ちょ…もっと良く見てくださいよ!年に一度の着物姿なんですよぉ!?」


「……脱がせるのがめんどくさそう、とか?」


「……………雲雀さんって私のことそういうやらしい目でしか見れないんですか…?」


「それ以外君に存在価値なんてあるのかい?」


「…い…いくらなんでもそれはいい過ぎですよぉ!!」


「じゃあ他に何が出来るんだい?」


「他にって……なんでも出来ますよ!お料理だってお掃除だって…」


「哲にすらかなわないけどね」


「……うっ……ι確かに草壁さんはなんでも完璧にこなしちゃいますけど……他にだって…」


「他に?」


「……例えば…
………例えばι……
………例えば……ιι」

「無いんじゃない?」


「…もぅいいです!どーせ私なんか役立たずですから!!」


「……くくっ……」


「…笑わないで下さいよ!」


「あぁそうだ、
忘れてたよ」


「………何がですか?」


「君にしか出来ないことがちゃんとあったね」


「……え……本当ですか!?」




「うん、



ずっと僕のそばに居ることだけだけどね」





「………………」


「出来ないのかい?」


「いえ!出来ます!出来ます!!一番得意ですそれ!!」


「そう、
じゃあ死ぬまで頑張ってよ」


「任せてください!!」


「…………単純だね


「何か言いました?」


「いや、
従順で可愛いよって言ったのさ
…………だからもう脱がせてもいい?」









共に過ごす時間は長く悠久なんだから、
意地悪だってしたくもなるさ












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